母と暮らせば

12日公開の「母と暮らせば」を見た。
普通なら日向市の山田会が山田洋次監督を呼んで開催する上映会で見るところであるが、今回はうっかりしてチケットを買いそこねたので宮崎セントラルで。

山田監督は「これが最後の作品とは言わないけれどそれに近い」と語っている。御歳84歳だからそうも考えるのかもしれないが、新藤兼人は90過ぎまで監督を勤めたんだからまだまだ可能。なにせ山田氏のシナリオと演出には衰えが見えない。

「母と暮らせば」はほとんどの場面が主人公である伸子(吉永小百合)の家の暗い屋内で伸子と町子( 黒木華)と亡霊の浩二(二宮和也)との対話で構成される。いってみればひどくジミで暗い映画である。これで2時間を越える長丁場を飽きさせず一気に見せる構成と演出力は素晴らしい。

もちろん主要キャストの吉永・二宮・黒木の力もあるのだろう。吉永は70歳とは思えない若さでものすごい量のセリフをこなす。想定年齢は32歳の二宮が20歳くらいの浩二を演じ、70歳の吉永がその母だから50歳くらいを演じていることになるが、全然不自然さはない。山田監督はクリント・イーストウッドの「硫黄島からの手紙」を見て二宮に惚れ込んだという。黒木華は「小さなおうち」以来山田に重陽されているところをみるとよほど見所があるんだろう。山田に使われた俳優は必ず大成する。武田鉄也・笹野高志など無名状態から大物になる例が枚挙にいとまがない。

まぁ、物語については映画館で見てのお楽しみ、ということでロケ地について。
長崎の原爆がテーマだから長崎が舞台なんだが、ほとんどは屋内での話の展開だから9割はセット撮影。
その中からわずかな屋外撮影の場面を選んでみる。

墓地から長崎港を眺める場面。背景はCGで合成。
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映画のオープニングは浩二が医科大学に登校するために朝家を出る場面。実際のクランクインでもその場面から撮影開始であった。しかしクランクアップは家を出た浩二がその直後に電車に飛び乗る場面。この場面であった。撮影ではその間に数か月が経過している。後ろのブルーバックはクロマキー用。
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長崎電気軌道の浦上車庫---長崎のフルムコミッションのサイトから---
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映画のエンディングは伸子の葬式の場面。これは黒崎教会で撮影された。映画では信者はひざまづいている
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現在の黒崎教会はこのようにイスが並んでいるが、たぶん昔は崎津教会のようにタタミ敷きだったのだろう。
P5051647
P5051647 posted by (C)オトジマ

撮影時にはこのようにイスが取り払われた。----長崎フィルムコミッションのサイトから----
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教会でスタッフが記念撮影。----長崎フィルムコミッションのサイトから----
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教会での撮影の様子。 ----長崎フィルムコミッションのサイトから----
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黒崎教会は今年の5月に行っているので馴染み深い。しかし映画では外観はほとんどなく、わずかに屋根瓦だけが写される抑制された演出。観光案内的にしたくなかったのか。これは私が写したもの。
P5051664
P5051664 posted by (C)オトジマ

映画の公式予告編


この映画はNHKが製作過程に密着取材している。11月に放映された。Youtubeで見れるがいつ削除されるかわからないので見るならばお早めに。


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トトロのとなり

Author:トトロのとなり
現在トトロのとなりの門川町に住む。
日豊地域での見聞を中心に徒然を記す。
お金がないので遠くには行けない。
お金がないのでグルメ記事はなし。

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