原田脩 ギャラリー稲童

以前にNHKのスタジオパークで「原田脩」を取り上げた九州ローカル番組を再放送した。
原田脩(おさむ)という画家は初耳だったが、番組で見た絵は強く印象に残った。ぜひ見たいと思った。

まずはどんな画家なのか。絵を見ていただきたい。これは初期の作品だがこの30年後の死まで作風は一貫している。
京都の浄瑠璃寺(部分)。1975年。寺と月の画家である。
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img005 posted by (C)オトジマ

原田脩。1945年、天津生。終戦の年に生まれている。引揚者だ。私の姉は1945年ハルピン生だから彼と同様。小倉で育ち、高校では美術部で活躍したが美大には進学しなかった。関西に居を移し油絵を本格的に始める。1967年に友人と訪れた熊野古道での印象が彼の生涯のモチーフを決める。滝、寺、月が彼のモチーフである。その後、度々個展は開くが、公募展には出展しなかった。2006年没。

原田脩は一般的にはほとんど無名のまま2006年に亡くなった。友人たちが原田を偲び行橋に遺作を展示するギャラリーを作った。NHKの番組はそのギャラリーに集う原田の友人たちやボランティアたちを追っていた。ギャラリーは行橋の郊外の丘陵地、稲童にあるので「ギャラリー稲童」という。ナビがないとかなりわかりづらい場所である。畑のむこうには周防灘があるはず。
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PB067688 posted by (C)オトジマ

これがギャラリー。こじんまりとして、小じゃれた民家然としている。入館料200円。安っ!!
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PB067667 posted by (C)オトジマ

原田の友人だった方が丁寧に案内してくれた。写真を撮ってもかまわない、ということなので写真を載せる。運営がプロではなく、アマチュアのボランティアグループなので管理がゆるいのだろう。
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PB067681 posted by (C)オトジマ

テレビで見た作品が並んでいる。
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PB067674 posted by (C)オトジマ

写真でもわかるように、壁に掛けた絵は額装されているがそのガラスが照明を反射していて作品鑑賞に大変邪魔になっている。これは気になるなんてものではない。全然鑑賞した気になれないくらいだと思う。とても残念。照明が裸で絵の前にぶら下がっているから当然こうなる。また大きな窓もあって外光が入ってくる。絵の焼けも気になる。是非プロの助言を得てしっかりした展示にして欲しい。
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PB067675 posted by (C)オトジマ

展示室と台所がつながっていて台所のガチャガチャ音や会話も展示室にそのまま聞こえる。さらに私たちが入館したら客へのサービスのつもりだろうが、立派なオーディオ装置のスイッチを入れて音楽を流し始めた。率直に言ってこれも鑑賞の妨げ。やはり絵は静かに一人で鑑賞したい。
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PB067673 posted by (C)オトジマ

ギャラリー稲童では図録・「作品集」を発行してギャラリーで販売している。NHKの放送後は注文が多かったそうだ。
欲しい方は直接ギャラリーに注文すべし。アマゾンには見当たらない。その作品集から2点引用する。

青蓮寺。1998年。上の浄瑠璃寺から23年後。全国の寺を回ったらしい。
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これが熊本県多良木町にある青蓮寺。茅葺である。人吉盆地は近いので行ってみようかな。
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seirenji posted by (C)オトジマ

当麻寺東塔。ここは去年見に行った。当日のギャラリーにはこれとは別の当麻寺東塔が展示してあり、そっちのほうがいい。
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img003 posted by (C)オトジマ

これがその当麻寺東塔。ご覧のように照明や外景の反射やさらには手前のわけのわからん展示物でよく見えない残念なことになっているが傑作である。
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PB067678 posted by (C)オトジマ

これは去年私が当麻寺で撮った三重塔。
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P6069334 posted by (C)オトジマ

原田の絵を見ていると、是非この寺たちを訪れたい、という気になってくる。それも満月の夜が素晴らしいだろう。

展示してある初期作品。スケッチである。
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PB067685 posted by (C)オトジマ

初期の水彩。日本画風である。
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PB067686 posted by (C)オトジマ

ギャラリーの外。ため池に面しており、いい借景になっている。
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PB067670 posted by (C)オトジマ

コーヒーとケーキをサービスしていただいた。200円の入館料で大変恐縮する。
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PB067679 posted by (C)オトジマ

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ボランティアが集って作業をしている。収穫したミカンをいただいた。
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やはり原田の絵は素晴らしかった。いつまでも田舎で埋もれている絵ではない。このボランティアグループは遺作が死蔵されるのを惜しんでこのギャラリーを建てた。そしてNHKはじめマスコミに取り上げられるようになった。これでNHK日曜美術館で特集されればほぼ目標達成だろう。私はそれは遠くないと期待している。そのころにはこのボランティアグループの役割も終わるだろう。そして原田の絵はもっとしっかりとした鑑賞環境の整った場所に移されるべきだろう。行橋市もぜひ役割を果たすべきである。

コチラにギャラリーのホームページがある。はらだおさむで検索すると原田治というイラストレーターが出るが、当然別人である。

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トトロのとなり

Author:トトロのとなり
現在トトロのとなりの門川町に住む。
日豊地域での見聞を中心に徒然を記す。
お金がないので遠くには行けない。
お金がないのでグルメ記事はなし。

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